<ソフトバンク3-4阪神>◇24日◇ヤフオクドーム
シビれたわ~。虎の守護神、呉昇桓(オ・スンファン、31)投手が1点リードを守り、ソフトバンクに競り勝った。韓国リーグ時代からのライバル、4番李大浩と国内初対決。左前打を許したが、ピンチに動じず逃げ切った。今季12セーブ目を挙げ、リーグ単独トップ。今日からは甲子園に戻りロッテ戦。1ゲーム差に迫る広島よ、覚悟!
ハングルが書かれたボードが掲げられ、韓国旗が振られた。呉昇桓は李大浩を迎えると、ひとつ息を吐きゆっくり右足をプレートにかけた。韓国球界のスター対決は、死闘の最終局面で実現した。1点リードの9回。無死一塁、長打が出れば同点、1発打たれればサヨナラの場面だった。
呉昇桓
長打にだけは気をつけようと思った。李大浩も長打を意識していたと思う。打撃がいいのは知っているし、昨日も本塁打を打った。コンディションもいい。
初球は内角のカットボールで見逃しのストライク。2球目はスライダーが外角に抜けた。すると珍しく守護神はボールチェンジを要求。続いて外角低めに直球が外れると、4球目に選択したスライダーが真ん中に入る。左前にはじき返された。長打こそ逃れたが軍配は李大浩。「スライダーをうまく打たれた」と脱帽した。
注目対決に敗れても、勝負には負けない。変化球を連打されピンチを背負うと、思考を切り替えた。軸になるボールを直球に変更。捕手鶴岡のサインに何度も首を振り、こだわった。5番松田以降に投じた20球のうち、19球が直球系。ファウルで粘られても、最後は石直球で失点を許さなかった。和田監督も「あそこからがスンファンの真骨頂。(走者を)出してからが強い投手だからね」と目を細めた。
呉昇桓
今日のセーブは大変だった。勝負にこだわって打ち取りにいった。変化球を打たれたから直球の方がいいと。チームが勝てて気持ちがいい。
これで今季12セーブ目。5月は8試合で6セーブ目。自責点は4月9日DeNA戦を最後に16試合0が続く。開幕前、この時期の活躍を予想していたのが李大浩だった。「夏前の5月、6月に調子を上げてくる。徐々にペースアップするはず。慣れと気候だね」。同学年の予言通りの活躍。5月の月間MVP候補としてその名はしっかりノミネートされている。
ソフトバンクのヤフオクドーム連勝を10で止め、首位広島とは1ゲーム差に再接近。守護神の言葉通り「気持ちがいい」土曜日だった。【池本泰尚】



