<ソフトバンク3-4阪神>◇24日◇ヤフオクドーム

 キャプテンの先制パンチが勝利のノロシだった。1回1死二塁。阪神鳥谷敬内野手(32)がカウント2ボールからの3球目を迷わずに振る。中田の外寄り直球を仕留めると、痛烈なゴロで広めに空く三遊間を鮮やかに破った。

 初回の先制打がナインを鼓舞した。「先に点を取れば、いい形で試合を運べている。チャンスでしたし、走者をかえす打撃を心掛けていました」。今季、1回に得点を挙げた試合は8勝2敗。勝率は高く、なりふり構わず得点を奪いにいった。この日も1番上本の安打出塁がリズムを作り、3番のひと振りで幸先よく発進。好調だった4月の攻撃パターンに戻りつつある。

 4回には先頭で右前打を放ち、逆転劇のお膳立て。5回もライナーが中前にはずみ、今季5度目の猛打賞を決めた。3試合連続のマルチ安打で交流戦は15打数8安打、打率5割3分3厘の猛打ぶり。「(配球の)コースとかは投手によって違う。パ・リーグだからとかはない」と冷静だが、再び打撃は好調モードだ。プロ11年目で通算1495安打。節目までカウントダウンに入った。

 「明日から甲子園に戻りますし、いい流れで初戦を取って連勝していきたい」と意気込んだ。今日25日からのロッテ戦は11年から3年かけて7連勝中。リーダーのバットに期待しよう。【酒井俊作】

 ▼阪神鳥谷が今季5度目、通算103度目の猛打賞。球団歴代6位の掛布の106にあと3となった。球団最多は藤田の150。通算1500安打まであと5本となった。