「マートン先生」の個人レッスンだ。阪神マット・マートン外野手(32)が全体練習中、緒方凌介外野手(23)にクッションボールの処理を助言した。「セカンド(二塁打)はOK。サード(三塁打)はダメ。リラックスして、後ろから捕りに行け!」。右翼ポール下で捕球練習する緒方を見ると、自ら歩み寄った。

 マートン自身、米大リーグ・カブス時代には、本拠地リグリー・フィールドのツタが生い茂る外野フェンス前で守ってきた。「年を重ねると余裕が出てきて、できるようになる」。気持ちが分かるからこそ、指導役を買って出た。

 緒方は6月3日楽天戦の最終回、クッションボールの処理を誤ってサヨナラの一塁走者を生還させてしまった。マートンの教えで「試合になったら冷静さに欠ける」と欠点を再確認。即席指導に感謝した。