<中日10-0巨人>◇25日◇ナゴヤドーム

 中日の先発大野雄大投手(25)が自身初の完封勝利を無四球で飾った。3ボールは5回2死二塁で迎えた坂本だけ。その場面も遊飛で仕留め、課題の四球病を克服した。こわばっていた表情も119球の熱投に、「完封と言うよりも最後まで投げられたことが良かった」とようやく笑顔になった。

 リベンジに燃えていた。前回登板した4日巨人戦は6回4失点で負け投手。今季は巨人戦3試合に登板し、この試合まで勝ち星がなかった。3年前のプロ初登板も巨人戦。優勝がかかった10月14日の東京ドームで、4回7失点と炎上した。「初登板のことを思えば、よくここまで来た」。試合後は森ヘッドコーチからはウイニングボールを隠された。「6つボールがあって『どれか当ててみろ』って。けど、こそっと見てたので分かりました」と記念球をゲット。谷繁兼任監督は「とんでもないことをすることもあるけど、今日に限ってはほんとにいい投球だった」と褒めた。