<ソフトバンク2-4西武>◇20日◇ヤフオクドーム

 初代ダイエーの復刻ユニホーム企画は黒星で終わった。ソフトバンクは先発飯田優也投手(23)が6回2/3を4失点で4敗目。前回左ふくらはぎけいれんで降板した課題の6回に、西武メヒアに決勝2ランを浴びた。秋山幸二監督(52)は試合中、ベンチで捕手細川亨(34)を“指導”した。2位オリックスも敗れてゲーム差4は変わらなかった。

 22年ぶりに復活した「ガッチャマン」の最終回はちょっぴり残念だ。先発飯田はもう少し踏ん張れたらヒーローだった。秋山監督は間を置いて口を開いた。

 「立ち上がりボールが高かった。入り方だな。低め低めにいかんと」

 1回2死二塁。中村にインハイをもう少しで柵越えという先制二塁打にされた。それでも最少失点でしのぎ、5回まで1失点。次が飯田のヤマ場だった。

 13日楽天戦は5回まで無安打無失点ながら6回に左ふくらはぎをけいれん。1死しか取れず3失点で降板した。本やインターネットで予防策を勉強。「食事、睡眠、水分の取り方を工夫しないと。バナナがいいと書いていたので、毎日食べています。先発をやらせてもらっている以上、7回は投げたい」。責任感を高めた23歳の「バナナマン」はサプリメントも摂取し、練習から小まめな水分補給で臨んでいた。

 1-1の6回。待っていたのはけいれんではなく、メヒアの決勝2ラン。2週続けて痛い目にあった。先頭栗山に追い込んでから中前打。メヒアには1ストライクから内角を突いた球がやや高く甘くなって餌食にされた。ここで秋山監督の声は大きくなった。

 「この前と同じ6回だ。先頭は栗山か。外す球を打たれている。メヒア君もそうでしょ。内に外す球が中に入っている。球数を投げた後のコントロール、ああいうところの駆け引きがこれからの課題。バッテリーで成長させないと」

 ベンチではベテラン捕手の細川が直立したまま指揮官の指導を受けていた。

 4度の移動があった9連戦を4勝4敗1分け。オリックスを完全に振り切るにはもうひと踏ん張りが必要なようだ。【押谷謙爾】