<中日2-0阪神>◇7日◇ナゴヤドーム

 レジェンド効果は効き目が長い!?

 弱り切っていた竜がすっかり息を吹き返した。5日の1戦目に山本昌が最年長勝利を64年ぶりに更新。勢いがそのままチームを突き動かした。

 投げて打って走ってとハッスルしたのは34歳の先発雄太だった。丁寧に低めを意識した投球を徹底。3回には1死三塁の危機を招いたが岩貞、上本を連続で遊ゴロに仕留めた。21アウトのうち17アウトをゴロで奪う。7回3安打無失点で5年ぶり6勝目をつかんだ。

 2回の攻撃では2死二、三塁から遊撃へのゴロを放ち、がむしゃらに一塁へダッシュ。「全力で走ってれば何かが起こるかもしれない」と気迫の適時内野安打で先制点をもぎ取った。

 49歳山本昌が歴史的な投球を見せて36歳山井が触発された。34歳雄太も2人の姿を見て奮い立たないはずがない。「山本さんが上がってきて本当にいい流れを作ってもらった。負けられないというか、それに乗っかっていこうというのがあった」。ぶざまな姿は見せられなかった。

 上位を争う阪神に3試合で計2失点と「守り勝つ野球」で3連勝した。8月の京セラドーム大阪で味わった屈辱の3連敗を、そっくりお返しした。8月に7勝20敗と地獄を見たチームが、9月に入ってから5勝1敗。谷繁元信兼任監督(43)も「底は脱した。とにかく1試合、1試合大事にいくだけ」と声に張りが戻ってきた。【桝井聡】