<ソフトバンク0-1ロッテ>◇14日◇ヤフオクドーム

 ロッテが鬼門だったヤフオクドームでようやく勝った。今季、開幕から8連敗。昨季と合わせ9連敗を喫していた敵地。伊東勤監督(52)は「虎の子の1点だったね」と、捕手出身らしく大好きな1-0での勝利を喜んだ。

 立役者となった2人を手放しで褒めた。「1-0はバッテリーの勝利。唐川は6回のピンチに素晴らしい投球をしてくれた。主軸をほとんど直球だけで抑えた。田村もここっていうところで、攻めのリードをしてくれた」。強力打線を粘り強く封じた。

 おかげで親孝行ができた。この日はスタンドに熊本の実家から母レイ子さんが来ていた。ロッテのユニホーム姿を生で見せるのは初めてだった。「心臓に悪い試合で、見てて逆に体を悪くしちゃったかもしれないね」と言いながらも「なんとか勝ち星をプレゼントできて良かった」と喜んだ。

 西武時代は「選手の時も監督の時も九州で試合の時はよく見に来てくれていた」というが、ロッテのユニホームを生で見せるのは「初めてじゃないかな」。少年時代から数々の勝利を見届けてくれた伊東監督にとっての勝利の女神は、健在だった。【竹内智信】

 ▼ロッテがソフトバンク戦で今季6度目の完封勝ち(継投を含む)。今季チーム打率12球団トップのソフトバンク打線を完封しているのはロッテだけ。ロッテがこのカードでシーズン6度の完封勝ちは69年(7完封)以来45年ぶり。