ソフトバンク工藤公康新監督(51)がナインにお酒を飲むように勧めた。18日、都内で「ウイスキーヒルズアワード2014」の表彰式に参加した。自身も西武時代に野手と飲みに行くことで新たな発見をし、黄金期の中心として活躍した。ナインにも投手、野手の垣根を越えて飲むことで、勝利へ向け同じ方向に向かうことを期待した。

 飲んで語ろう。工藤新監督が新たに率いるチームのナインに大胆な提案をした。表彰式とイルミネーション点灯式でウイスキーを2杯グイッ。ほろ酔い加減の工藤監督は「ばか騒ぎするのではなく先輩と飲みながら野球の話をしてほしい」と話した。

 この日の舞台、六本木では西武での現役時代、若いころははしゃいだこともあった。だが、年数がたつと野手と飲みに行き、野球について語り合う機会が増えた。

 「石毛さん、辻さん、秋山さん。年下でもキヨ(清原)とかね。投手が野手と話をすることでお互いがどう思っているか、どう見えるかが分かってくる」。常勝西武の細かい野球もお互いがわかり合ってるからこそできることだった。

 「そういう時、お酒はいいアイテムになる。静かに、ゆっくりとね」。お酒の力でお互いリラックスし、本音をぶつけ合えるという経験則がある。

 日米野球に参加している内川が14日に、マリナーズのカノと居酒屋会談していたことが分かったばかり。松田も同席しメジャー有数の二塁手の技を酒の席で学んだ。工藤監督も来春キャンプでは、そのような貪欲な気持ちで、投手と野手の枠を超えて飲んで欲しいと望む。工藤監督が選手と直接飲みの席で同席することは難しいが「選手同士で話す機会をつくってもらいたい」と推奨した。

 来春、宮崎の夜にウイスキーや焼酎でちびちびと飲みながら、熱い野球談議があちこちでされれば、連覇へ向けチームはさらに成熟されるはずだ。【石橋隆雄】