オリックスから国内FA宣言した金子千尋投手(31)が、ハマの番長から推定150キロの「内角直球」を投げ込まれた。27日、都内ホテルで「ジョージア魂賞」の表彰式に出席。同席したDeNA三浦大輔投手(40)から「来季はどこでプレーする?」と鋭い質問を受け、去就が注目される右腕はたじたじとなった。

 金子がリーゼントをバッチリ決めた番長にからまれた。表彰式がざわついたのは選手から選手への質問コーナーだった。三浦から金子へ「来季はどこでプレーする?」という質問が司会者から読み上げられた。内角をえぐるようなド直球。ナビゲーターのアンジャッシュ渡部が「なんちゅう質問ですか!」とツッコミを入れた。三浦が「みんなが一番聞きたいことでしょ」と場を盛り上げると、マイクを握った金子はたまらず苦笑いだ。

 金子

 答えづらいところもある。僕も分からないので。どうしたらいいんでしょうか…。

 渡部

 今はすべてフラットですか?

 金子

 そうですね。

 三浦

 新聞で連日報道されているしね。本人が納得するのが一番でしょう。

 金子

 ユニホームは着ていたいと思います。

 実は表彰前に控室で三浦から予告されていたとはいえ、さしものMVP右腕もたじたじとなった。

 これで終わらない。ゲストの山田久志氏(元阪急=日刊スポーツ評論家)も司会者に振られて参戦した。

 山田氏

 私、オリックスのOB会長なんですよ。非常に気になってる。

 渡部

 どうですか、金子さん。なんか口数が減ってしまいましたけど。

 金子

 とにかく頑張ります。

 無理やり締めたが、口火を切った三浦は式後に「(金子が)困ると思ったけどね」とニヤリだ。自身も08年オフにFA宣言し、熟考の末に横浜(現DeNA)残留を決めた経緯があるだけに、最後は「納得して選んだ道を応援したい」と言った。時の人の注目度の高さを示すシーンだった。【大池和幸】