プロ野球選手は、実は…オフの方が忙しい。人気選手になればなるほど、その傾向は強い。日本ハム陽岱鋼外野手(27)が29日、札幌市内の電気店で写真撮影会を行った。このイベントは、“殺人的”ハードスケジュールの中のほんの一部。ファンには意外と知られていない、人気選手のオフの過ごし方に「潜入」する。

 眠そうな目をこすりながら、陽岱鋼が舞台裏に登場した。午前11時半。2時間ほど前には、札幌とは300キロ以上離れた釧路にいた。「(体は)きついですけどやりがいはありますよ。楽しい。こうやって(ファンと)会えるのは年に1度しかないから」。壇上では疲れた表情などまったく見せず、抽選で選ばれた50組のファンと笑顔で写真におさまった。赤ん坊を抱き、子どもと手をつなぎ、女性ファンの肩に手を回す。リクエストにも嫌な顔せずに応えた。

 そもそも、なぜ釧路にいたのか。前日28日に、応援大使を務める中標津町を訪れ、ファンと触れ合っていたから。「きれいなところでしたよ。自然は大好きですし、いい経験でした」。27日に都内で開催されたジョージア魂賞に出席後、札幌に戻りイベント出演。翌日には道東・中標津へ。体がいくつあっても足りないような弾丸ツアーも、陽岱鋼は純粋に楽しんでいた。

 まだまだ終わりじゃない。今日30日に札幌近郊でトークショーをこなすと、12月1日には函館でイベントに参加する。さらに3日には、都内でゴールデングラブ賞の授賞式も。「台湾に戻ったら少しゆっくりできればいいですけどね」。米ロサンゼルスを拠点にした、楽天松井稼との合同トレも待っている。キャンプインまで3カ月。イベントにトレーニングに、プロ野球選手のオフは、あっという間に過ぎていく。【本間翼】<陽岱鋼の移動距離>◆25日

 納会から出発

 登別→東京(820)◆27日

 ジョージア魂賞

 東京→札幌(820)◆27日

 トークライブ

 札幌→中標津(380)◆28日

 応援大使

 中標津→釧路→札幌(430)◆29日

 写真撮影会◆30日

 トークショー◆12月1日

 契約更改交渉

 札幌→函館(310)◆同1日

 企業イベント

 函館→札幌(310)◆同2日

 球団イベント

 札幌→東京(820)◆同3日

 ゴールデングラブ賞授賞式◆同4日

 台湾へ帰国※カッコ内は距離。距離はすべて約数