お手本は広島菊池!

 阪神大和外野手(27)が18日、滋賀・大津市内の琵琶湖グランドホテル「京近江」で今成とトークショーを行い、交流戦打率アップを誓った。ここ2年の交流戦通算打率は2割2分5厘。今季大きく飛躍した広島菊池の粘りを見習い、コツコツとファウルを稼ぎ、凡打を出塁に変えていく。

 大和はひそかにスポーツ新聞をチェックし、広島菊池が大ブレークするまでの経緯を把握していた。

 「(新聞は)見ていましたよ。菊池は3割を打った。目指す2番はそこです。2番が機能すれば点が入る。菊池は何をしてくるか分からないし守っていてもいや。自分もそんな打者になりたい。ザ・お手本です」

 菊池は昨オフからキャンプにかけて右打ちを練習。ファウルで粘る技術を手に入れ、昨季の121三振を今季は79まで減らした。結果、昨季2割4分7厘だった打率は一気に3割2分5厘まで上昇した。そんな3歳下の進化に学び、苦手とする交流戦を乗り切ろうという算段だ。

 「僕は5月になると打率が下がる傾向にある。パ・リーグ投手とやると急激に下がる。初めて対戦する投手に弱いのは自分でも分かっている。ここ1、2年同じ失敗をした。3度も同じ失敗はできない」

 ここ2年のシーズン開幕戦は計8打数7安打。「開幕男」として抜群のスタートを切りながら、交流戦に入ると不振に陥った。交流戦成績は昨季が打率2割7厘、今季も2割4分7厘。相手の傾向や配球は常に研究しているが、それで事足りないなら粘って凡打を出塁に変えるしかない。

 「毎回ヒットは打てない。どれだけファウルを取れるか、だと思う。まずは塁に出ることを考えたい」

 菊池の流れを踏襲し、オフから右打ち、カットの技術を反復練習する。今季は打率2割6分4厘。来季の打率3割が不可能でないことは、菊池が証明してくれている。【佐井陽介】