2年後は日本代表の正遊撃手に!

 ソフトバンク今宮健太内野手(23)が、日刊スポーツ直撃企画で新春に3カ年計画で大きな誓いを立てた。守備力は球界トップクラス。今季は打率3割を目標に打撃面で成長し、チームの中心となって侍ジャパン小久保裕紀監督(43)にアピールする。日本一連覇はもちろん、17年WBCへ向けて大事な1年となる。

 昨年日本一に貢献した今宮は自信を胸に、さらに高いステージを見据えた。17年WBCへ-。ホークスの顔から、さらに日本の顔になる。野望に満ちた1年が幕を開けた。

 今宮

 (昨年11月の)日米野球に選ばれましたが、レギュラーではなかった。次に呼ばれる時にはしっかりと代表のレギュラーになりたい。

 日米野球全5戦でスタメン起用は1度だけ。現時点での日本代表の正遊撃手は3つ年上の巨人坂本だ。

 今宮

 打撃ができないと認めてはもらえない。とにかくいっぱい打ちたいですね。打率3割を目標に置かないといけない。そのためには自分の形をしっかりつくりたい。打撃フォームは1年1年変わるものだけど、その基礎の基礎を固めないといけない。

 昨季の打率は2割4分。高校通算62発の長打を捨て右打ちを中心に確実性を高めようとしている。今年も4年連続で同郷大分の先輩内川と自主トレを行う。8年連続3割を狙う内川に「がつがついきます」と質問攻めする決意だ。

 今宮

 長く遊撃手を守り続けたい。

 昨季終盤、遊撃失格の危機を乗り越えた。10月16日の日本ハムとのCS第2戦。1点リードの6回に逆転を許す2点適時失策を犯した。2死二、三塁で陽岱鋼のほぼ正面のゴロを一塁へ悪送球。敗戦に直接つながるエラーとなった。

 今宮

 しっかり捕って握ったが投げる寸前に肘から先の感覚が分からなくなった。初めてだった。あの前後は送球が全く安定していなかった。

 1つのプレーが優勝を左右するCS。当時今宮は「CSに敗退したら自分のせいになる」と口にした。初めて味わう巨大なプレッシャーで、送球難になるほど追い詰められていた。

 今宮

 勝ちたい!

 と23歳が考え込んでしまった。CSの後、日本シリーズの決起集会で(当時監督の)秋山さんから「楽しんでやれ」と言われた一言が大きかった。日本シリーズでも緊張せずプレーすることができました。

 精神的に強くなった今宮は日本シリーズでは、これまで以上に安定したスローイングを発揮。大舞台でも自信を持って守れるように成長した。

 最近、西戸崎合宿所を出てひとり暮らしを始めた。

 今宮

 自分でもご飯つくりますよ。2LDKだけど狭めの部屋にしたんです。広いとさみしいですから。

 昨年12月、寮でも遠征先でも常に行動をともにしていた同学年の森が結婚を発表。

 今宮

 もう遊んでもらえないですよね。本当に寂しいですよ。遊び相手がいなくなってしまった。結婚、うらやましいですよね。

 本気で寂しそうな表情を見せた。

 今宮

 2017年までには僕も結婚したいなと思ってます。結婚は早くしたいですよ。

 今年は3つ年上の柳田が「9」2つ年上の中村が「7」と背番号1桁になった。

 今宮

 この3人で、しっかりとチームを日本一に引っ張っていきたい。ずっと主力でやるべきなのは間違いないですね。結果を出し続ければ、日本代表にも選ばれるだろうし。まず今年はチームの日本一と打率3割を目標にしていきたいですね。

 今年はどんな活躍を見せてくれるのか。楽しみが広がっていく。【取材・構成=石橋隆雄】

 ◆今宮健太(いまみや・けんた)1991年(平3)7月15日、大分県別府市生まれ。明豊中では軟式野球部。明豊1年春の九州大会からベンチ入り。2、3年センバツ出場。3年夏の大分県大会では3打席連続本塁打を放ち、甲子園で8強。投手としても最速154キロをマーク。高校通算62本塁打。09年ドラフト1位でソフトバンクに入団。171センチ、69キロ。右投げ右打ち。