“TKO”からの逆襲カウンターを宣言した。昨季、オリックスから戦力外通告をされたDeNA東野峻投手(28)が6日、都内のジムで総合格闘家の山本“KID”徳郁との合同トレーニングを公開。「神の子」の異名を持つ山本から体幹を鍛えるサーキットトレの直接指導を受けた。約1時間のメニューを消化し「野球しかしたことがないので、格闘技とか他のスポーツのトレーニングを体験して、野球に通じるいい練習になったと思います」と額の汗を拭った。

 リングで戦う格闘技においてTKOは即敗戦を意味する。「僕は去年、TKOされている身なんで…。『トウノ・KO』です。でも、何度でも立ち上がる姿を見せたい」。かつて巨人の開幕投手を務めた右腕が、どん底からの逆襲に燃える。新天地での目標を問われると「今までは15勝とか言ってましたけど、今は1日でも多く1軍にいて実働したいという気持ちです」。地面をはいつくばるかのように、泥くさくハングリーにシーズンに臨む。

 熱血指導でエールを送った山本は「やるときはやる。いくときはいく。それに限る」と、戦う男の極意を伝授。東野はもう2度と倒れない。【為田聡史】