巨人村田修一内野手(34)が、「松坂世代」の復権を胸に、7年ぶりの30本塁打を目標に掲げた。13日、実松、坂口と沖縄・嘉手納町での自主トレを公開。同い年のソフトバンク松坂が日本球界に復帰する今季に向け、「今、何とか世代とか、いっぱい名前がついていますけど、松坂世代で盛り上げていければ。人数は減ったけど、やめた選手の分も長くできるように、頑張りたいです」と決意を込めた。

 村田にとって松坂は特別な存在だった。初対戦は東福岡高時代の98年センバツ。エース対決で0-3の完封負けを喫した。「あいつのおかげで今の僕がある」と振り返ったが、打者として生きる道を決断する野球人生の転機だった。プロでは06年に2試合対戦。1本塁打を放つも、8打数1安打に終わった。「俊哉(杉内)も勝ってないらしいので。投げ合ったら、援護したい」と誓った。

 世代の活性化には、数字が求められる。村田が掲げたのは、30発だった。「ホームランを期待されていると思う。数字的には、また30本打ちたい」と宣言した。30グラム減の920グラムの新バット、構えた時にスクエアだった軸足の右足をやや後方に下げる新打法にも着手する中、思考法も転換。「去年までは打てないと、落ち込んだけど、今年はプラス思考で」と切り替える。

 視線の先には、節目の記録もとらえる。あと41本に迫った通算350本塁打に、あと55打点の通算1000打点。「(30発以上なら)350本塁打も近づくし、1000打点も早めに達成できますから」と照準を定め、南国の地でバットを振り込む。【久保賢吾】

 ◆村田の98年センバツ

 東福岡の3番・投手で出場。初戦の2回戦は出雲北陵(島根)に5-0で無四死球完封勝利。3回戦で横浜と対戦し、6回に6番松坂の先制適時二塁打、8回には4番後藤(現DeNA)にソロ本塁打を許すなど全員から被安打9。打っては松坂に4打数無安打に抑えられ、チームも2安打、13三振で完封負けした。