阪神岩本輝投手(22)は呉昇桓流フォームを確立する。鳴尾浜で2日連続ブルペンに入ると、立ち投げの後に捕手を座らせて10球を投じた。こだわった部分は、グアム合同自主トレで呉昇桓から指摘された右足の使い方だ。

 守護神のように、軸足の右足を豪快に蹴り上げた。岩本は「体重移動の仕方を教えてもらいました。トレーニングをピッチングに生かすことですね」と繊細なアドバイスを明かす。まだ試行段階だが、タイミングが合った時の勢いには納得だ。受けた小豆畑からも「新しい方がいい球来ているよ」と称賛の声が飛んだ。

 今季5年目を迎える。12年に2勝を挙げて以来、1軍での白星から遠ざかる。掲げたノルマは通算勝利を上回る3勝。ただ心中の思いは数字で表すことができない。「一緒に練習させてもらった分、結果を出して(呉昇桓に)良かったと思ってもらいたい」。約10日間の勉強を無駄にはできない。