今年のロッテは泥臭く!!

 伊東勤監督(52)が1月31日、選手に気持ちを前面に出す姿勢を求めた。既に前日、チーム全員でキャンプ地の沖縄・石垣島入り。この日は選手による合同自主トレが行われた。視察した指揮官は「勇ましく、泥臭く、体でパフォーマンスして、見ている人たちに感動を与えて欲しい」と、今季スローガン「翔破」に添えたメッセージ(熱く、勇ましく、泥臭く)になぞらえ、熱っぽく話した。

 スマートなプレーは要らない。高校球児にリターンしたような、がむしゃらさを求めていく。伊東監督の言う「泥臭さ」は「元気」とも置き換えられる。就任3年目を迎えたが、ここまでの2年間で「おとなしい選手が多い」との不満がある。「気持ちを前面に出して。失敗しても縮こまるんじゃなく、次に生かして欲しい」と強調した。その際のカギに“声”を挙げた。

 練習で声を出す効能について「錯覚する部分もあるかもしれないが」と前置きし、続けた。「活気のある良いチームと映る。そうすれば、見ている人も共感が持てる。高校野球も含め、野球の原点。完成されたチームなら声は必要ないかも知れないが、うちは出来上がったチームじゃない」。

 ベンチ前で、そっと自主トレを見守った。キャプテンの鈴木ら若手が声を出しながらノックを受ける姿に、「いいんじゃない」とうなずいた。キャンプのテーマは「競争」。今日の第1クールから例年よりハードなメニューを課す。終盤14、15日には紅白戦を行い、1軍、2軍振り分けの目安とする。元気にあふれた勇ましい選手は誰か、見極めていく。【古川真弥】