日本ハム中田翔内野手(25)が、下っ端ポジションを卒業することが3日、分かった。今季チーム初実戦となる6日と8日の紅白戦(名護)出場が免除されることが、この日までに決定した。中田より若い野手へ実戦機会を多く与えることが目的で、今季初実戦は9日の紅白戦(同)となりそう。「聞いている。試合に出なくてもトレーニング出来る時間が増えるわけで、しっかり準備していきたいね」と、主力の自覚を見せた。

 ようやく主力待遇となる。これまでは選手育成、教育を主眼に“チーム開幕戦”は新人から7年連続で皆勤。4番に定着した12年以降も、やんちゃな性格を考慮され、半ば強制的に出場してきた。キャンプ序盤から調整が遅れることなく、昨季はついに自身初タイトルとなる打点王を獲得。稲葉SCOや金子誠特命コーチも現役引退し、チーム内では名実ともに主力へ格上げ。首脳陣からの信頼も勝ち得て、アピールが必要な若手野手へ実戦機会を譲ることになった。

 もう慢心はない。この日は、全体練習後に特守に参加。昨季挑戦した三塁のポジションで泥だらけになりながら肉体を追い込んだ。「やっぱり、難しいね。でも、体のキレを出すのがメーン(の目的)だから」と調整は順調。2戦免除で、実戦出場が例年より遅くなろうが関係ない。「出ろと言われたところで出られる準備を、しっかりとね」。下っ端待遇を脱却し、与えられた“特権”に責任を持って開幕へ向かっていく。【木下大輔】