開幕マスクはオレで揺るぎそうにない。中日の北谷キャンプは10日、第3クールが始まり、谷繁元信兼任監督(44)が初めて全体練習に合流した。通常メニューのほか、初めてノックバットも握って高橋周に1時間の猛ノック。本格的な始動&指導で元気もりもりだ。通算最多試合出場などがかかる27年目。正捕手を譲る気配はまだない。

 元気すぎる44歳だ。描いていたプラン通り、10日から全体メニューに自らの名前を載せた。「第3クールから合流するように準備していたから。スムーズに入ることができました」。当然と言わんばかりだ。

 見ている方は驚かされる。通常の練習以外に、捕手としてブルペンで八木の投球を受けた。また監督の顔に戻って打撃練習を視察したかと思えば、今度はキャンプで初めてノックバットを手にとった。

 メニュー表に高橋周の個別練習が入っていなかったのを見ると「じゃあやるか!」と自ら指名。期待の背番号3をサブグラウンドに連れ出し、延々と1時間も三塁ノックを浴びせた。その数、300球近く。「普通のバットを振る方がしんどい。楽なもんです」と笑い飛ばした。

 監督の目にも、谷繁選手は順調に映ったようだ。この日の出来について聞かれると「難しい質問ですが、まあ、そんなもんじゃないの、という感じ。順調ですよ。違和感なく振れている。あとは細かい点をチェックしながら練習していく」。屋外フリー打撃は昨年のシーズン以来。だが、これまでも室内で主にマシンを打ち込んできたとあり、無駄のないフォームで確実に白球をとらえた。

 開幕マスクの座は不動に違いない。だが若手捕手の台頭もキャンプの大きなテーマ。「早くオレを抜け」と成長を促している。シートノックに一緒に入った松井雅、武山、桂、ルーキー加藤らに期待を注ぐ一方で、大本命である自らも全力を尽くすのが務めだ。

 野村克也が持つ通算出場日本記録3017試合の更新まで27。「開幕だけでなく、トータルして1年間ベンチにいられるようにしたい」。故障さえなければクリア確実という状況。若手捕手の挑戦もあっさりと蹴散らしそうな、パワフルな1日だった。【柏原誠】