<東都大学野球:東洋大5-3国学院大>◇最終週3日目◇26日◇神宮

 東洋大のエース藤岡貴裕投手(4年=桐生一)が全11試合に登板して最終戦を締めた。2点差の9回2死一、三塁で登場すると、148キロ速球で三振を奪い、後続を断った。敗れた国学院大は第6週の残り試合(対駒大=東洋大グラウンド)に勝っても勝ち点で他校に及ばず、最下位が決まった。

 あと1人。2点リードの9回2死一、三塁で登場し、ファウルで150キロを2球マークするなど直球で押した。7球目。148キロを国学院大・藤本が見逃すと、前日はなかった歓喜の輪がエースの周りに広がった。

 「苦しいゲームにしてしまったのも自分ですが、貢献できてよかった」と、ようやく笑顔が戻った。前日、優勝が決まった直後の2回戦は、2回0/3でKO。お祝い事は一切なしで、最終戦に集中した。

 今季は全11試合に登板。全試合登板は、東洋大では06年秋の永井怜(楽天)以来。永井は13試合41回1/3を投げ、1勝4敗。藤岡は11試合で5勝2敗。6戦で完投し、62回2/3を任された。

 今度こそ、の胴上げも高橋昭雄監督(62)は辞退。1部495勝の名将が宙を舞うのは、全日本大学選手権を連覇したときだ。藤岡は「(初戦の6月8日で63歳の監督に)勝ってバースデーを祝いたい」と笑った。