東京6大学の早大は28日、岩手県宮古市の宮古高で近隣7高校の部員80人と野球交流を行った。早大が行う東日本大震災復興支援の一環で、野球部が被災地を訪れたのは初めて。雪が一面に積もる氷点下のグラウンドで午前9時から約4時間にわたって、熱のこもった実演指導を行った。

 佐々木孝樹主将(3年=早実)ら今秋ドラフト候補3人をそろえ、被災地に「ワセダ魂」を注入した。小雪がちらつく中でも声を出し、技術とトレーニング法を伝授。熱血指導を行った杉山翔大捕手(3年=東総工)は「雪の上で野球をやるのも、マイナス10度近い外にいるのも初めて。(高校生が)平然と笑顔でやっていたけど、強いなと感じた」と感服した表情を浮かべた。家族を失うなど、震災で生活が一変した高校生もいる。明るさを失わない姿勢に、元気を与えるつもりが、元気を受け取った。

 高いレベルに触れ、高校生は刺激を受けた。宮古商・松尾紘武主将(2年)は「大学生とはスイングのスピードと軌道が違った。一流の選手から教えられることはめったにない。成長した姿を見てもらいたい」とうれしそうに話した。夏までに技術を磨き、甲子園で勇姿を見せると誓った。【斎藤直樹】