今秋ドラフト候補の早大・地引雄貴捕手(3年=木更津総合)がリーグ戦での活躍&プロ入りを誓った。早大は29日、岩手・陸前高田市の高田高で復興支援の野球交流を行った。高田をはじめ大船渡など近隣の7校から56人の高校球児が参加。地引は「高校の時からプロに行きたいと思っていた。高校生が応援してくれると言ってくれた。期待に応え、新聞やテレビを通じて勇気づけられたら。まずはリーグ戦で活躍して、そこからプロに行きたい」と決意を新たにした。

 高校生にみっちり、約4時間の技術指導を行った。投手リードの仕方、肩の鍛え方、素早く捕球から送球に移る方法など、包み隠さずコツを伝えた。「元気があり、教えられることもたくさんあった。野球をやりたいと伝わってきた」と、見本を見せながら教えることで気づいた点もあった。

 前日にバスで宮古から陸前高田に移動し、津波で失われた街並みを何度も目の当たりにした。海に近い高田高は校舎の3階まで津波にのまれ、教室に入ると思わず言葉を失った。高台にある野球グラウンドには仮設住宅が建てられている。「何もなくなっている所も住宅街があったと聞いた。普段、食事を残したり、自分たちは甘えている部分があると感じた。もっとハングリーになって、野球にもプラスにしたい」と真剣な表情で話した。【斎藤直樹】