<東京6大学:早大3-1法大>◇第5週初日◇12日◇神宮

 早大・有原航平投手(2年=広陵)が快速球で好救援した。6回2死満塁、一打逆転の場面で登板。二ゴロで危機を乗り切ると、最速152キロをマークするなど直球がさえ、3回1/3で6三振を奪う見事な火消しぶりを見せた。

 ピンチでの登板にも、有原は慌てなかった。2点リードの6回2死満塁。今季一番早いイニングで出番が回ってきた。カウント3ボール2ストライクからの6球目。「一番自信ある真っすぐをど真ん中でもいいので思い切って投げた」。150キロの直球で代打の代打、伊藤諒を二ゴロに打ち取った。7回には今季のリーグ最速、自己最速を1キロ更新する152キロをマーク。9回に1点は失ったが、打者13人から6三振を奪うなど直球が走った。

 オフの減量が効いた。大学入学後に体重が10キロ増の98キロまで太り、昨年12月には左太ももを肉離れした。今年2月の沖縄キャンプで10キロの距離を超える走り込みを敢行し、最初に野菜から食べる食事方法の変更で体重を90キロにまで減量。「体がすごく動きやすい」と実感している。さらに学生コーチの小堀と高速カメラで撮影した投球動作を解析し、腕の角度や下半身の使い方を研究。スライダー回転になりがちだった直球をバックスピンに修正し「映像を見ながら科学的にやってます」と自信をつけた。

 早大はリーグで唯一、無敗の5連勝。3季ぶりのVへ向け、岡村監督から今後は緊急先発の可能性も告げられている。有原は「投げるつもりで調整してます」とスクランブル登板にも前向きだった。【斎藤直樹】