<東京6大学野球:明大12-0立大>◇第7週2日目◇27日◇神宮
明大の4番・小室和弘外野手(4年=昌平)がリーグ史上7人目のサイクル安打を達成した。5回の二塁打から1号本塁打、三塁打と続けて8回、三塁手の頭上を越える左前打で完成させた。打率も4割1分9厘に上げ、この日3安打して首位を守った同僚の高山俊外野手(1年=日大三)に並んだ。チームは大勝し1勝1敗とした。
打球が本塁ベース近くでバウンドすると、大きく跳ねた。三塁手がグラブを差し上げたが、届かない。8回2死。この一打で、小室のサイクル安打は達成された。「あとシングルといわれたんですけど、気にせずに(打席に)入れました。やったんだなあとは思いますが」。小室には26年ぶりの快挙も人ごとだった。
実は善波達也監督(49)が気づかなければ、記録はなかった。6回を終え6-0。7回の打席を終えたら交代させるつもりだった。「三塁打が出たんで、あれっと思った。マネジャーに確認したら、あとシングルだけというので最後まで行かせました」と説明した。
チーム内では「宇宙人」と呼ばれている。本人も「何も考えてませんから」といって笑う。そんな男は20日の早大戦から目の色が変わった。二塁打した直後、オーバーランして同点機を逃してしまった。「気合を入れ直しました」。以後の4試合は15打数9安打だ。「初球から行くのが自分のいいとこだと思います」。この日の4安打もすべて第1ストライクから振って出た結果だ。
これで打率は5位(3割5分9厘)から急浮上し、高山に並んだ。「試合に勝ちたいです」。1年生に負けてもいいの、の問いにも「高山は信頼しています。首位打者を狙った方がいいですか」。宇宙人は欲を見せなかった。【米谷輝昭】
◆小室和弘(こむろ・かずひろ)1990年(平2)12月17日生まれ。埼玉県出身。小学3年時に「須影少年野球団」で野球を始める。昌平高に進み、エースで4番。県大会では2年秋のベスト4が最高成績。通算36本塁打。昨秋までは3試合出場で4打数無安打だった。卒業後は社会人球界を志望している。175センチ、82キロ。左投げ左打ち。



