<仙台6大学野球:仙台大6-0東北工大>◇第2節第2日◇22日◇東北福祉大野球場

 仙台大は東北工大に雪辱し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。左腕エース野口亮太(3年=群馬・前橋商)が2安打10奪三振で完封、背番号と並ぶ現役最多のリーグ通算13勝目を挙げた。

 昨秋まで17季連続Aクラスの仙台大が3戦勝負に持ち込む意地を見せた。身長163センチの小柄なエース野口が、持ち前の頭脳的投球を披露。20日の初戦で、2年生右腕にチーム開幕投手を譲った悔しさを晴らした。大学入学の春から昨秋まで4季連続でチーム開幕投手の野口は「正直、悔しかった。初戦で負けているので勝つことだけを考えた」と主戦の自覚を示した。

 前日21日は荒天で順延になり、この日も球場整備で試合開始が2時間30分遅れたが、集中力を切らさなかった。「グラウンドが湿っていたのでゴロは転がらない」と即座に分析。「まっすぐが走っていなかったので、変化球中心の低めで内野ゴロを打たせた」と凡打と三振の山を築いた。最速は136キロながら、右打者の内角攻めに有効なスクリューボールにスライダー、カーブ、チェンジアップ、カットボールと多彩な変化球を操る。今年からマウスピースも使用し、「リラックスして集中できる」と手ごたえを感じている。現役最多勝で“リーグの顔”になった野口は「残り全部勝つつもりで投げたい。個人タイトルよりチームのタイトル(優勝)がほしい」と力を込めた。