東都大学リーグ亜大の新1年生で、広島野村謙二郎監督(47)の長男の野村颯一郎内野手(崇徳3年)が、父の現役時代と同じ背番号「7」を付けてデビューすることが11日、分かった。今春史上最多タイの6季連続優勝を目指す強豪の中で、3月9日のJR東海戦では「1番DH」で先発し、二塁打を含む3打数2安打と活躍。今月に入ってからトヨタ自動車など社会人の強豪相手に5試合出場し、10打数4安打の打率4割と好成績を残している。

 182センチの大型内野手として、持ち味の強打に加え、俊足もアピール。生田勉監督(47)の評価も上がり、開幕ベンチ入りはもちろん、開幕スタメンの可能性も高まっている。オープン戦で結果を残した選手には背番号の選択権が与えられ、野村はこの日までに、自らの意思で、父がプロで17年間背負った番号を選んだ。

 16日には亜大が総額3億円規模をかけて最新型の人工芝に全面改修した新球場で、明大とオープン戦を行う。背番号「7」を付けた野村は、メモリアルマッチに「1番三塁」で先発することが決まった。当日は亜大・山崎康晃投手(3年=帝京)、明大・山崎福也投手(3年=日大三)の先発が決定し、ドラフト1位候補同士の投げ合いが注目を集める中、2000安打で名球会入りした父のDNAを受け継ぐルーキーも、開幕スタメンを目指して猛アピールを続けていく。

 ◆野村颯一郎(のむら・そういちろう)1995年(平7)4月18日、広島市生まれ。崇徳中から崇徳高に進学し、高校では1年春から遊撃手のレギュラーをつかんだ。3年時には主将を務めたが、甲子園出場はなし。182センチ、71キロ。右投げ左打ち。血液型O。

 ◆父野村謙二郎の駒大時代

 佐伯鶴城から入学。1年春の開幕戦から東都大学リーグに出場し、2カード目の亜大1回戦で6打数6安打。85~88年の4年間でリーグ優勝4度、通算103安打。87年春のシーズン18盗塁と通算52盗塁はリーグ記録。88年は背番号6で主将を務め、春季MVPでソウル五輪代表。ベストナイン4度(二塁手1度、遊撃手3度)。88年ドラフト1位で広島入団。