<札幌6大学野球:道都大6-2北翔大>◇24日◇第2節最終日◇札幌円山

 道都大がリーグ最多タイとなる5季連続10度目の優勝を果たした。最終戦を前に首位が決定していたが、北翔大に快勝。リーグ制覇を続けた直近5季で最多の1試合平均7・8点の攻撃力で頂点に輝いた。山本文博監督(58)は「プレッシャーが若干あったので、ほっとした。今年はどこからでも点が入る打線」と、例年以上の手応えを口にした。

 優勝決定の瞬間は待機中に訪れた。2位の東海大北海道が北海学園大に敗れて3敗目となり自動的に決まった。ナインはハイタッチなどを交わして喜んだが、伊賀俊輔主将(4年=横浜創学館)がすぐに「気を引き締めて行こう」と鼓舞してグラウンドに向かった。王者としてのプライドがあった。

 ルーキーの活躍がチームを活性化させた。5番で先発した大保優真二塁手(1年=旭川実)は打率5割で新人ながら首位打者賞を獲得。入学してまだ2カ月足らずだが、この日も3打数3安打で勝利に貢献した。「助けられた。良い刺激になった」(伊賀主将)と、上級生に負けられない気持ちが生まれ、打線がつながった。

 全日本大学選手権(6月10日開幕、東京・神宮ほか)には4年連続7度目の出場となる。10日の初戦は福山大(中国地区連盟)と対戦。「今まで打てなくて負けた。全国で戦える打線ができた。日本一を目指す」と指揮官。2年ぶり勝利の先にある全国制覇を狙い、神宮に乗り込む。【保坂果那】

 ◆札幌6大学野球のリーグ連覇

 過去、札幌大の94年春~96年春の5季連続が最長で、今回の道都大が並んだ。そのほか、4季連続は札幌大の91年秋~93年春の1度のみ。