西武ドラフト1位の早大・大石達也投手に、日本ハム1位の早大・斎藤佑樹投手(22=早実)との対決という願ってもない“ニンジン”が用意された。小野1軍投手コーチは「本人が順調で、チームに余裕があるなら」と前置きした上で「向こうが佑ちゃんで来るなら、こっちは大石にしましょうってことはある。せっかく同じ大学の同年代にいい投手がいて、同じリーグに入ったんだから。」と、シーズン中に直接対決させるプランを明かした。

 4年間、切磋琢磨(せっさたくま)した斎藤との対戦が実現すれば燃えないはずはない。知名度と人気ですぐに追いつくことは難しいが、直接対決を制すれば一気にスターダムにのし上がる可能性がある。先発転向など戸惑うことも多いだろうが、明確な目標があればより頑張れる。「それを目標にして、刺激にして頑張ってもらいたい」という小野コーチの親心から出たニンジン作戦だ。

 来季、日本ハム戦は3月25日開幕戦から10月2日まで24試合。西武ドームか、それとも札幌ドームか。ドラフトで6球団が競合した大石と4球団競合の斎藤。来季のパ・リーグ新人王争いを繰り広げるかもしれない2人の投げ合いは、ファン垂ぜんのビッグマッチとなりそうだ。【亀山泰宏】