日本ハムのドラフト1位早大・斎藤佑樹投手(22=早実)が、12月に予定される入団発表に向けて北海道入りする際、VIP級の警備態勢が敷かれることが28日、分かった。東京から空路で移動するとみられ、北海道の玄関口、新千歳空港の警備室関係者は「まだ詳しくは決まっていませんが、あれだけの話題の人ですからね。新庄さんや(甲子園で活躍した)駒大苫小牧だった田中マー君のときのように、厳戒態勢となると思います」と明かした。

 ハンカチ王子の「北海道デビュー」に、関係者の緊張感が高まってきた。新千歳空港の国内線到着口から、車の乗車口までは約30メートル。規模は大きくないが、03年12月にメジャー帰りの新庄剛志氏が“初上陸”した時には、約500人のファンが殺到した。当時は通常の警備員にプラスして、空港警察ら10人が特別待機し警戒に当たった。02年サッカーW杯時のイングランド代表ベッカムや、03年野球アテネ五輪アジア予選前の長嶋ジャパンを警備した実績がある空港関係者ですら警戒を強めた。「(日程が)近くなれば、航空会社、警察、球団、警備会社で話し合うことになるでしょう」と直前に“対策会議”が開かれる見込みだ。

 斎藤が搭乗する便が公表されることはないが、入団会見の日時から逆算し、熱狂的なファンが空港に詰めかけることは予想される。たまたま居合わせた一般客が殺到する可能性もある。「斎藤投手の身の安全はもちろん、一般のお客さまがケガをしないようにしなければ」(同関係者)。超大物ルーキーを万全の態勢で待ち受ける。【本間翼】