「大安パワー」にあやかる!

 阪神はドラフト1位藤浪晋太郎投手(18=大阪桐蔭)に対し、仮契約や入団発表など節目の日に「大安」を選ぶプランがあることが13日、分かった。4球団競合で勝ち取った超大物ルーキーにはやっぱり、おめでたい日がよく似合う。VIP待遇でサクセスロードを用意する。

 「大安仮契約」に、「大安入団発表」-。スーパールーキーには由緒正しき道を用意する。阪神がドラフト1位の藤浪に対し、仮契約などの節目の日を大安の日に合わせるプランがあることが分かった。秋季キャンプを視察中の中村勝広GM(63)は「そういうところは考えているでしょうね。それに越したことはないよね」と考えを明らかにした。

 まずは目前に迫る仮契約だ。中村GMは「大安だって、言ってたな。次はいつだ?」と逆質問。今から一番早い大安は明日15日になる。早ければこの日にも、仮契約を済ませるものと見られる。続く入団発表は12月3日に予定されており、この日も大安だ。南信男球団社長(57)も「GMがそういう風にしているみたいだな。意外に、GMはそういうところにこだわるだろう」と話した。

 実は藤浪自身も、大安には縁がある。大阪桐蔭で夏の甲子園に出場。大安だった8月22日、これから本拠地となる甲子園で初完封を記録していた。夏の選手権大会準決勝、明徳義塾戦だった。

 夢はますます膨らむ。春季キャンプでの初ブルペン入り。オープン戦での初登板。さらには公式戦でのデビュー戦と、もしかすれば節目節目を大安に合わせることがあるかもしれない。超がつくほどの大物ルーキーに対し、お日柄のいいところを選び、大事に大事に育てていく。ちなみに来季の開幕直後の大安は、ホーム開幕戦でもある4月2日中日戦(京セラドーム大阪)。他には同18日巨人戦(東京ドーム)なども大安だ。「大安デビュー」の予想ができるかもしれない?

 

 藤浪はドラフト指名後もさまざまなVIP待遇を受けてきた。さらに、おめでたい「大安パワー」もプラス。金の卵には、考えられることはすべて実施する。「未来のエース」にふさわしい道が用意される。【山本大地】

 ◆プロジェクトF

 阪神は藤浪に対し、さまざまな特別待遇を行ってきた。ドラフト前には、藤浪がプロ志望届を出すと12球団で最初にあいさつ。ドラフトで交渉権を獲得した翌日の指名あいさつでは、早くも背番号「19」を決定した。今月7日には秋季キャンプ中の高知に球団首脳や和田監督が集結し、藤浪の育成法などについて緊急会議を開いた。入寮後のファン対策などプロジェクトの案件は多岐にわたる。「藤浪会議」は今後も定期的に開く予定だ。

 ◆大安

 室町時代に中国大陸から日本に伝わった暦注(吉凶や運勢など、暦に記入される注釈)「六輝」のひとつ。吉日で、万事によいとされる日。現在でも結婚式など慶事がよく行われる。