中日山本昌投手(43)が26日、名古屋市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、異例の2年複数年契約を結んだ。来季年俸は現状維持の1億5000万円プラス出来高払いで、2年目は変動制。43歳での複数年契約は投手ではプロ野球で史上最年長。野手も含めれば現中日監督の落合博満に並び最年長タイとなる。

 「この年で複数年なんて想像もしていなかった」と一番驚いていたのは本人だった。今季はチーム勝ち頭の11勝を挙げ、2勝10敗に終わった昨年のダウンを取り戻そうと臨んだ交渉。「僕の年で複数年は、ちょっとずうずうしいんじゃないですか?

 恥ずかしいからやめときましょう。単年で勝負します」と何度も辞退を申し出た。

 約1時間の交渉の末、「2年やる自信はもちろんある。保障をいただいたのはありがたいことだし、体が続く限り球団の誠意に応えたい」と、球団の誠意を受け止め、納得してサインした。井手編成担当は「体の管理もしっかりしているし、体力的には信頼している。45歳までは十分やれそうだということ。今年復活してくれて、球団としても何とか報いたいという気持ちがあった」と説明した。交渉の席では、200勝の功労金約1000万円が贈られることも伝えられた。【福岡吉央】