2年総額5億円!

 楽天山崎武司内野手(41)が24日、Kスタ宮城の球団事務所で契約更改交渉を行い、2年の複数年契約で年俸2億5000万円プラス出来高でサインした。プロ24年目、42歳シーズンでの年俸2億円突破は、40歳シーズンで達成した中日山本昌を抜く、史上最スロー到達記録。チームを初のクライマックスシリーズに導いた主砲が、またもや勲章をゲットした。(金額は推定)

 ビッグなクリスマスプレゼントに、山崎武も拍子抜けした様子だった。更改交渉を終え会見の席に着くと「自分で納得できる契約ができましたので、サインしました。2年契約。僕を必要としてくれるという中で、最大の評価をしてくれた。非常にうれしい1日となった」と球団への感謝を口にした。テレビカメラが止まると「2年で片手だよ。それに出来高」と詳細を明かした。おちょぼ口で話す姿に、本人の驚きが伝わった。年俸1億8000万円から7000万円アップ。首位打者の鉄平が6800万円増の1億2000万円でサインしており「鉄平より200万、多い!」と負けず嫌いが顔を出した。

 昨年末、中日山本昌が44歳シーズンで2年の複数年契約を結んだ。親交深い左腕に触発、当時から複数年契約を目標に掲げていた。年俸アップ以上に複数年契約を重視していた。以前から「オレも鉄平くらいアップするかな?」と2億5000万円を希望額に設定していたものの、到達は困難と思っていた様子だった。だが、金額も年数も希望にピタリ。大満足の一発サインだった。

 来季42歳で2億円プレーヤー。新たな最スローの勲章を手に入れた。「オリックスで1度クビになった男が、こんなにもらっていいのかな?

 不況、不況と言われる中、大金をもらって責任を感じるな」と意気込みを示した。「来季は最低でもAクラス。CSは当たり前じゃないとな。(リーグ優勝の)チャンピオンフラッグを目指したい」と勝利に貢献することを誓った。

 個人的には、あと135試合で達成する2000試合出場と400本塁打が目標だ。加えて、42歳シーズン最多の31本塁打も挙げた。「『2年契約だから遊ぼう』なんてサラサラ思ってない」。オジサンの星はまだまだ大暴れするつもりだ。【金子航】