WBC日本代表の情報収集チームが、2次ラウンドで対戦する可能性のある韓国から“締め出し”を受けていたことが28日、分かった。調査部門は2月下旬に台湾に渡り、韓国の情報を得ようと試みた。だが練習試合はおろか、通常の練習も完全非公開となり、映像をゲットすることは出来なかった。代表関係者は「本戦が始まれば試合をチェック出来るが、限りがある。少しでも多く事前情報を得ておきたかった」と話した。

 大会を目前に控え情報戦がシビアになってきた。特に韓国の徹底ぶりが目立ち、各国間で小競り合いが起きている。1次ラウンド同組の台湾関係者は、球場職員に扮(ふん)して韓国の練習に潜入。首から小型カメラをぶら下げて撮影を試みた。だが韓国側に発見され厳重注意を受け、顔写真まで撮影されたという。台湾のテレビ局「中天電視」は、中国版ツイッターで「悪名高き、球場で勝つためには手段を選ばないチーム」「小細工が多い」と韓国を酷評。またキューバ代表関係者も球場で門前払いとなり、両国間で激しいののしり合いがあった。

 今大会の韓国チームは特に投手陣に辞退者が相次ぎ、顔ぶれが大きく変わっている。橋上戦略コーチは「台湾と韓国の練習試合を見ておきたかったが、大きな問題はないと思う」と前向きに話した。調査部門は1日にも再び台湾に渡り、ライバルチームの最新情報を手に入れる。