日本代表の巨人小林が「侍の目」となって韓国打線を研究した。9番捕手で先発。2回まではマイコラスのブレーキが利いたカーブをアクセントに4三振を奪った。直球への強さが特徴とされるライバル。2番手の吉川光に要所で投げ込ませ、ファウルでカウントも稼いだ。出場した6回まで無失点に抑え、無失点リレーを演出した。

 事前に侍ジャパンのコーチでもある村田善バッテリーコーチにデータをもらい、臨んだ。「テーマを持って試すところもありながら、結果的にゼロで抑えられたのは良かった」。巨人として勝負しながら、代表の一員として球種、コースに対する反応を観察。同コーチは「直球に強くても怖がらずに。コース、カウントを間違えなければ見逃しだけでなく、ファウルも取れる。捕手として見たものは本番に生きる。周りの捕手にも伝えられる」と収穫を感じた。

 打撃でも昨季韓国で15勝の張元準を体感し、小林は「制球が良く、緩急がいい」。もちろん韓国も対外試合初戦で試運転段階だ。この日の4番で元ロッテ金泰均、代打で出場した元ソフトバンク李大浩らのスイングの鋭さは練習から確認していた。「向こうも調整段階なので」。予習を基に本番に向けて指南書を完成させる。【広重竜太郎】