WBC世界バンタム級王者山中慎介(32=帝拳)が、苦しみながら9度目の防衛に成功した。前WBA同級スーパー王者の挑戦者アンセルモ・モレノ(30=パナマ)の防御を打ち崩すことはできなかったが、後半王者の意地を見せ反撃し判定2-1で勝利した。

 前WBAスーパー王者モレノは潔く敗北を認めた。「ジャッジの判断はリスペクトする。敵地ではもっと明確にポイントを取らないといけない」と、決定打に欠けた戦いを振り返った。もっとも、8回の公開採点では77-75、76-76、76-76とリード。9回には右フックで山中をぐらつかせただけに「試合が終わったときは勝ったと思った」と本音も漏らした。WBA王座を12度防衛した実績通り、鉄壁の防御と老練な試合運びで、山中の得意の左をかわした。「山中は左を温存していた。右の印象が強かった」と振り返った。試合は、負傷判定でタイトルを失った昨年9月以来約1年ぶりだった。「ブランクは言い訳にはしない。動きは良かった」と、スーパー王者のプライドをにじませた。