世界ボクシング機構(WBO)ミニマム級チャンピオンの高山勝成(33=仲里)が3日、プロを引退し、2020年東京五輪出場を目指すことを明らかにした。

 愛知県尾張旭市で行われた名古屋産大の入学式に出席した後の記者会見で「プロとしてはやりきった。五輪を集大成の目標としてこれからキャリアを積んでいきたい」と表明した。世界王者がプロを引退し、五輪出場を目指すのは異例。今後はアマチュア側と調整などが必要になるとみられ「まだどうなるか分からない。手探りで戦っていく」と話した。

 高山は大阪府出身で、日本で初めて世界ボクシング協会(WBA)、国際ボクシング連盟(IBF)、世界ボクシング評議会(WBC)、WBOの主要4団体を全て制した。昨年8月には負傷判定勝ちで通算6度目の世界王座を奪取した。

 今春には将来の教員免許取得を目指して30歳で入学した愛知・菊華高を卒業。今後は過去の試合で負傷したまぶたの治療をしながら、進学した名古屋産大がある愛知県に拠点を移して活動する。