王者西田光(29=川崎新田)が、王座統一で初防衛に成功した。

 暫定王者胡朋宏(28=横浜光)との統一戦で対戦。ともに流血の打撃戦となったが、西田が2~4ポイント差の3-0判定で制した。

 初回はともに慎重だったが、2回から積極的に打ち合った。胡が大きく振って攻めると、西田は左ボディーからフックにアッパーなどで応戦。パンチをまとめて4回にはぐらつかせた。6回には西田が右目尻を切り、胡は左目周囲を大きく腫らし、7回は両者が鼻血を出す流血戦で、西田が王座を死守した。

 昨年3月に2冠王者になった西田だが、東洋太平洋王座初防衛に失敗し、日本王座初防衛戦前ににはジムの階段から転落して負傷した。試合が中止となって暫定王座戦が設けられ、胡が王座についていた。11カ月ぶりの試合も「不安はなかった。向こうの方が強い。前に出て倒したい気持ちはあるが、倒すことよりも毎回セコンドの指示に集中できた」と振り返った。

 陣営はベルトをジムに忘れてきてしまった。新田会長は「試合に集中したから」と苦笑い。今回から日本ランカーだった西トレーナーが専属になった。会長は「その成果もあった。70点」と合格点を与えた。