20日のボクシングのWBA世界ミドル級王座決定戦(有明コロシアム)で初の世界戦に臨む同級2位村田諒太(31=帝拳)は1日、都内のジムで6回のスパーリングを消化した。前日4月30日は、WBA、IBF世界ヘビー級タイトルマッチで11回TKO勝ちしたIBF王者アンソニー・ジョシュア(英国)の試合をテレビ観戦。同じロンドン五輪の金メダリストとして、「続けるように頑張ります」と刺激を受けた。

 元3団体統一王者クリチコ(ウクライナ)とのビッグマッチは、9万人の観客をロンドンのウェンブリー・スタジアムに集めた。倒し倒されの展開に、「面白かったですね!」と村田。ジョシュア含めロンドンの金メダリストでプロで世界王者となったのは10階級中4人。3週間後に迫る同級1位アッサン・エンダム(フランス)との決戦で「5人目」となるべく、「あと1週間は追い込んで、あとは調整です」と見据えた。

 東京メトロ主要12駅の電子広告でもこの日から試合の告知映像が流れ始めるなど、機運は高まってきた。「なんか恥ずかしいですね」としながらも、その声の張りからは試合への高揚感が伝わってきた。【阿部健吾】