ボクシングのダブル世界戦(21日、有明コロシアム)の調印式が19日、都内で行われ、IBF世界ライトフライ級タイトル戦に臨む王者八重樫東(34=大橋)と対戦相手の同級暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)が出席した。

 3度目の防衛戦に臨む八重樫は、「いろんなプランを用意してきた。そのなかでベストな選択をしたい」と準備の万全さをアピール。激しい打ち合いを持ち味とし「激闘王」と呼ばれるが、こだわらない戦い方を示唆した。

 12年のWBA、WBC世界ミニマム級王座統一戦と14年のWBC世界フライ級タイトル戦で2度の世界王者陥落を経験しながら、現在は3階級制覇王者としてベルトを巻く。浮き沈みが激しいボクシング人生と重ね、「何度も立ち上がる姿を見て、落ちても上がっていけるということを感じてほしい」と続けた。

 メリンドは八重樫を「素晴らしいボクサー」と尊敬の意を表し、「八重樫の母国日本で世界戦ができることはうれしい」と笑顔を見せた。「持ちうる限り全てのスキルを見せられる試合にしたい」と戦略面での自信を口にした。