<新日本:埼玉大会>◇3日◇埼玉・所沢市民体育館サブアリーナ◇1100人

 IWGPヘビー級王者中西学(42)が初防衛戦(20日、大阪府立体育会館)の挑戦者棚橋弘至対策に、マサ斎藤氏の必殺技「監獄固め」を効果的に使うことを明かした。6人タッグマッチで中西は永田、タイチと組み、棚橋、後藤、岡田組と対戦。棚橋との直接対決では強引に「監獄固め」を決め、足を攻めた。「グラウンドでのレパートリーの1つ。棚橋の機動力封じや」とシリーズ残り8戦ある前哨戦でも駆使するつもりだ。

 先月末、デビュー前からのあこがれのレスラーで、デビュー時には新日本の現場総監督を務めていた斎藤氏から電話で「チャンピオンおめでとう。これからも世界を目指せ」とエールを受けた。この時、中西は「斎藤氏の必殺技監獄固めはスピードで勝る棚橋相手に効果がある」とピンときた。翌日から道場で若手相手に監獄固めの練習に励んだ。シリーズ中に12戦組まれている前哨戦で、棚橋の足をじわじわと攻め抜き、初防衛戦を有利に戦うプランだ。

 95年から1年半、米WCWでの武者修行を橋渡ししてくれたのが斎藤氏。リングネームの「クロフネ」を考えたのも斎藤氏だった。ここで中西は体重を10キロ増やし、現在の130キロの肉体をつくった。「マサさんがいなかったら、今の肉体はない。そういう意味でも恩がある」。恩師の技で、初防衛に結び付けるつもりだ。