<プロボクシング:WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇29日◇千葉・幕張メッセ国際展示場第8ホール◇観衆2800人

 WBA世界フライ級王者の坂田健史(28=協栄)が粘りのボクシングで3度目の防衛に成功した。同級7位の山口真吾(28=渡嘉敷)の右強打を浴びて3回にダウンを喫したが、中盤からの反撃でポイントを挽回(ばんかい)。バッティングで右目上を切るピンチも乗り越え、3-0の判定勝ちした。

 6年ぶり2度目の世界挑戦の山口だったが、王者の壁は厚かった。立ち上がりから手数で坂田を上回り、3回にはこん身の右ストレートでダウンを奪った。だが、中盤以降、相手の圧力にロープを背負う場面が増えた。「ダウンを奪った後、効いているのは分かったがカウンターを警戒して慎重になってしまった」と詰めの甘さを悔やんだ。会場には昨年12月に結婚した晶子夫人(37)も駆けつけた。「最後までいい試合でした。かっこよかったです」と夫の勇姿を見守った。