<プロボクシング:日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦>◇3日◇後楽園ホール

 日本スーパーライト級王者の木村登勇(のりお=30、横浜光)が12度目の防衛に成功し、同級最多防衛記録を更新した。同級6位の山本大五郎(金沢)に序盤から左ストレートを浴びせ、5回2分37秒、連打でロープ際に追い込み、レフェリーストップによるTKO勝ちを収めた。木村は34勝(18KO)5敗2分け、山本は12勝(9KO)5敗4分け。

 顔面血だらけの相手とは対照的に、試合後の木村は傷1つない顔で「日本の選手には、誰にも負ける気がしない」と余裕の笑みを浮かべた。開始から得意の左ストレートを武器に圧倒。最後は左右の連打でレフェリーストップに追い込んだ。1月に同級日本新記録の11連続防衛に成功。2月から1カ月間、メキシコで合宿を敢行。前WBC世界スーパーフェザー級王者マルケスらとスパーリングを積んできた。「世界のトップと練習してきたから」と成果が出たことに満足した。世界の層の厚い階級のため、なかなか世界挑戦は実現しないが「ボクシングが好きだから練習は苦にならない」と今後も勝ち続けて、世界挑戦のチャンスを辛抱強く待つ。【田口潤】