前WBA世界フライ級王者の坂田健史(29=協栄)が、「でんぐり返し」で再起を図る。シャドーボクシングの途中、リングの端から端をゴロン、ゴロンと1往復。これを1ラウンドに2回、行うもので、三半規管の強化が狙いだ。昨年大みそか、デンカオセーン(タイ)に2回KO負けして王座陥落。左耳の後ろ付近に右フックをもらって倒され、「意識があるのにグラグラした。あそこにもらったら効くのが分かった」と強化の必要性を感じた。

 もともと同ジムのジミン・トレーナーが考案したもので、ジムでは4回戦クラスの選手の基礎練習に推奨している。坂田もデビュー当初の98年ごろに行っていた。懐かしい練習の復活に、「初心に帰るのもいいですね」と話していた。