タレントのインリン・オブ・ジョイトイ(33)が17日、所属事務所の「ステイトリーズ・ガーデン」が、ハッスルの運営会社ハッスルエンターテインメントを相手取り、出演料などの支払いを求めて東京地裁に提訴していたことを明らかにした。自身のブログで、出演料などについて多額の未払いがあるとし「このまま状態を放置することは、私たちの常識と理解を超えました」とコメントした。インリンは昨年5月まで、ハッスルのリングで「インリン様」として活躍した。

 ハッスルの舞台で露出度の高い衣装で「インリン様」として活躍したインリンが、ハッスルとの法廷闘争に入ると表明した。

 17日更新した自身のブログで「お知らせ」とする文章を掲載。「ハッスルの『インリン様』を応援していただいたファンの皆様に、私、インリンからの悲しいお知らせがあります」と前置きし、(1)ハッスルエンターテインメントにはインリンに対する出演料など「多額」の未払いがある(2)同社とは何カ月にもわたって交渉してきたが、期限の約束が何度も破られ、いまだに出演料の支払いが完了していない(3)ハッスルエンターテインメントを相手取って支払いを求める民事訴訟を提起した、と公表した。

 インリンは「ハッスルのこれまでの対応、交渉過程などを考えると、このままの状態を放置することは、私たちの常識と理解の限界を超えました」と、怒りの心境を告白。未払いの総額は約400万円になるとの報道もあるが、未払いの金額などについては明かされていない。事務所の関係者は「ブログに出ている以上のことは言えない。弁護士に任せてある。ギャランティーが入ってこないので提訴に踏み切った」と話した。

 ハッスルは高田モンスター軍とハッスル軍が抗争する「ファイティング・オペラ」と位置付けた新しいスタイルで04年1月に旗揚げ。これまで和泉元彌やカイヤ、泰葉らお茶の間の人気者が参戦するなど既成のプロレスとは一線を画した興行が特徴。そんな中、インリンはお色気たっぷりの「インリン様」として、同団体を象徴する登場人物として活躍した。

 ハッスルはこの日、都内の道場で新外国人選手の参戦について会見を開いた。インリンの提訴について聞かれた広報担当者は険しい表情で「訴状が届いておらず、内容を確認できていないので何とも言えない」と繰り返した。かつての仲間との法廷闘争に入ることへの戸惑いは大きかったようだ。