<新日本:大阪大会>◇19日◇大阪府立体育会館

 メーンのIWGPヘビー級選手権試合は、王者真壁刀義(37)がノアからの最強挑戦者を下し、初防衛に成功した。潮崎豪(28)を20分過ぎ、キングコングニーからの体固めで撃破。力皇の負傷欠場により相手変更となったが、ヒール王者が新日本の至宝を守った。2度目の防衛戦は前王者中邑真輔(30)との再戦が濃厚となった。

 トレードマークの鎖を首に巻いて登場した真壁は、開始から防戦一方だった。大相撲の元横綱朝青龍ばりに「顔じゃねえ」と酷評した潮崎に大苦戦。場外でも体中を痛めつけられ、トップロープから投げ捨てられる。虫の息状態だった。

 20分手前から起死回生の飛龍原爆固めで反撃を開始。同時刻に行われていたサッカーW杯の日本対オランダ戦に負けじと、会場が一気にヒートアップした。真壁はトップロープからの雪崩式ジャーマン、最後は必殺のキングコングニーで3カウントを奪った。

 ノアからの刺客を退けたヒール王者は「サッカーは今負けられない戦いやってんだろ?

 オレにも負けられない戦いがあったんだよ」と絶叫。会見場で待ち受けた前王者中邑から挑戦状をたたきつけられ「オレはいいぜ」とニヤリ。「引退するまでこのベルトを保持してやる」と息巻いた。【大池和幸】