大相撲冬巡業が熊本・八代市で開催された9日、2横綱が土俵外でバトルを繰り広げた。

 支度部屋にはバスケットリングがあり、バスケットボール経験のある白鵬(30=宮城野)鶴竜(30=井筒)がシュートを打ち始めた。初めの2本、鶴竜がスリーポイントを鮮やかに決める。すると大横綱の心に、火が付いた。白鵬も長短のシュートを打ち続け、汗びっしょり。「あ~、クソー!」と叫ぶなど真剣そのものだった。

 約15分間打ち続け、優勢だったのは柔らかいシュートを放った鶴竜か。ポイントを聞かれると「最後に回転をかけるのが手首ですから。でも指を、いかに真っすぐできるか」と説いた。敗者? の白鵬は「何でもね、勝負がしたいですね」と話し、リングを見て心が騒いだことに「ねえ。どうしようもないね(笑い)」と、童心に帰った様子だった。

 直後の取組では結びの一番で対戦し、白鵬が土俵際で逆転勝利。この日の勝負は、1勝1敗の五分に終わった。