ただいまの決まり手は肩すかし、肩すかしで大臣の勝ち-。角界の絶対王者が苦杯を喫した?

 横綱白鵬(30=宮城野)が16日、都内の文科省を訪れ、大臣室に馳浩文部科学大臣(54)を表敬訪問した。

 白鵬は20日に都内で、最多優勝記念祝賀パーティーを行う。来賓として同大臣を招き、祝辞してもらうこともあり、そのあいさつのため訪れた。

 これまで顔を合わせることはあったが、ジックリ話すのは初めてという。同大臣が中学時代は相撲部に所属していたこと、白鵬も父がレスリング五輪銀メダリストという共通点もあり意気投合した。

 その白鵬の優勝回数を聞いた馳大臣は「35回の優勝で、一代年寄になるの?」と笑顔でデリケートな問題に侵入。すると白鵬も本音で、かねての夢を「本当は20回優勝したら…。まだいただいていません」と顔を上気させながら話した。同大臣も「諸般の事情がある? あまり深く追求してはいけないか」と笑いで返した上で「相撲協会のルールがある。私が口に出すわけにはいかない」と結んだ。

 白鵬も「国籍の問題がありますから」とルールは理解しているが、将来的な夢として「内弟子も4、5人いるので白鵬部屋を開きたいです」と重ねた。白鵬に続くモンゴルの後輩が30人あまりいることを聞いた馳大臣は「30人全員を集めて白鵬部屋にならないの?」と、なおもジョークを口にするなど、和やかムードで約15分の表敬訪問は終わった。