大相撲の横綱審議委員会(守屋秀繁委員長)による稽古総見が25日、両国国技館内の相撲教習所で行われ、初場所(来年1月10日初日、両国国技館)に向けて各力士が、稽古で汗を流した。

 横綱鶴竜(30=井筒)は、全勝で終えた日馬富士の次に登場。負けじと、松鳳山、魁聖、嘉風を相手に13番とって、こちらも全勝で稽古総見を締めた。

 動きは軽快だったが、背後から見守る師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)から「アレじゃあ負けちゃうよ」と、引き技を出した際に注意される場面もあった。鶴竜もそれは承知のことで「テーマに掲げていることがあって、それは前に攻めること。引いてしまう一番悪い癖を出さないように、癖をなくして相撲を取りたい」と自戒を込めて話した。

 今年は秋場所で復活優勝を果たしたが、肩を痛め2場所連続休場も味わった。「今年は優勝もしたけど悔しい部分が多かった。でも、それがあるから新たな目標も出来る。それ(悔しい思い)を生かしたい」と、新年の抱負を語った。