大阪も稀勢フィーバーや!! 大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の前売り券が即日完売した。5日に販売開始され、2時間16分後には約7400人収容のうち、各日の当日券約200枚を残して15日間の入場券が売り切れた。

 若貴フィーバーをほうふつさせる異例の事態だった。会場の先発事務所前には午前8時に徹夜組を含む約100人が行列。9時から300枚以上の整理券が配られた。10時からネットなどで販売が始まると、空席数があっという間に減った。事務所での販売は12時からだったが、16分後には残席ゼロに。整理券をもらいながら購入できなかったファンには特製クリアファイルが配られ、担当親方衆が「申し訳ありません」と平謝りした。

 春場所担当13年目の富士ケ根親方(元小結大善)は「今年が一番すごい」と仰天した。昨年は発売2日目で土日5日分が売り切れたが「比にならない」と、慌ただしく対応に追われた。新たに担当部長に就任した伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「短時間で売り切れて、感謝の思いだけです。稀勢の里の横綱昇進もあったし、みんないい相撲を取り続けていることが、つながっているのでは」と分析。待望の日本出身横綱を迎える「浪速の春」は、早くも熱く盛り上がっている。【木村有三】