重傷を負った両膝のケガや内臓疾患のため、大関から西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、5場所、287日ぶりとなる本場所の土俵に復帰。東序二段48枚目の若野口(18=西岩)をはたき込みで破り、西十両5枚目だった昨年春場所11日目以来、354日ぶりの勝ち名乗りを受けた。取組後の一問一答は以下の通り。

-久々の土俵は

照ノ富士 緊張しましたね。(土俵の感触は)まあまあ、(相撲内容は)まあまあ、普通かな。

-声援が多かった

照ノ富士 まあ、結びなんかで取ってるのもあるけど、でも久しぶりの土俵なんで、やっぱり緊張はもちろんあった。(声援は)うれしいものですよ。

-出場を決めたのは

照ノ富士 大阪に入ってちょっと(若い衆に)胸を出してみて決めました。

-不安は

照ノ富士 う~ん、何と言っていいのか…。こうゆう気持ちになるのは初めてなんでね。いややなぁ。

-ここまで稽古は

照ノ富士 筋トレと、たまに胸を出すぐらい。大阪でも毎日、治療をやっている。胸を出すぐらいでも痛みは減らない。(痛む箇所は)いろいろあるけど、何というか不思議な気持ち。

-今日は

照ノ富士 土俵に上がれば誰でも勝ちたいという気持ちは誰にでもある。(でも)前は、どんな相手だろうが、かかって行く気持ちだったけど(今は)分からない。

-やはり(プライドとして)負けられないという気持ちはあるか

照ノ富士 いや、そこは気にしない。負けようが体を鍛え直して幕内に上がるのが大切なので。

-相撲を取る上で今、気をつけていることは

照ノ富士 稽古場では胸を出しても、幕下ぐらいの人(まで)なら押されないけど、相撲の取り口の中では動きもある。1人で(相撲を)取っているわけではないから、そこはちゃんと気をつけないといけない。

-今場所は勝ち越しとか具体的な目標は作れない

照ノ富士 親方が言っているように、今の感じの稽古では無理なんで。まだ始めたばかりなので。ちょっとずつ上げていこうと。それは今場所の終わりまで、ではなく1年間を見てという気持ちでいる。とりあえず(今場所は)出てみて不安感をなくしたかった。

-引退しようと思ったことは

照ノ富士 それはノーコメント。ずっと治療を続けていて、普通に歩くのも厳しかった。人の目の前で、つらさは見せられへん。