来年2月にAKB48卒業コンサートを行う小嶋陽菜(28)が21日、東京・秋葉原のAKB48劇場で、「小嶋陽菜好感度爆上げ公演」の初日公演に出演した。

 小嶋にとって初のプロデュース公演で、選曲からメンバー選び、演出まで自ら手がけた。

 オープニング映像では、ここ数年、小嶋の劇場公演出演回数が激減しているデータが表示された。今年はこの日までわずか3回で、小嶋は「残された時間、たくさん劇場に立ちます。頑張るぞー!」と宣言してスタートした。

 11年前の旗揚げ公演のユニット曲で、前田敦子や大島優子ら「神7」と呼ばれた上位人気メンバーと歌ったこともある「スカート、ひらり」のイントロが流れると、小嶋はメンバー6人を従えてセンターで登場した。しかし、脇を固めた6人は伊豆田莉奈、宮崎美穂、大家志津香ら、バラエティー要員ばかり。「ちょっと待って。待て待て。何、このしょぼいメンバー」と、曲を止めてしまう一幕もあり、場内を爆笑に包んだ。

 公演前には報道陣にゲネプロ(最終リハーサル)を公開した。小嶋の同期の峯岸みなみは「自らセットリストとメンバーを考えた、劇場への愛がたくさん詰まった公演に見えると思うけど、ご本人のリハ時間はなし、比較的スケジュールに余裕のあるメンバーが集まりました」とぶっちゃけた。

 小嶋も「みんな(ドラマ)『キャバすか学園』で忙しいので、この子いたの? っていう子、出てないけどかわいいというメンバー、AKBの次世代を担う子を呼んだ。あと暇なメンバー(笑い)。スペシャルな寄せ集め公演になってます」と自虐を込めた。

 アンコールでは渡辺麻友がサプライズ登場し、峯岸と3人で「純愛のクレッシェンド」を披露した。渡辺の顔を見て、小嶋は「麻友ちゃん、ほんとに助かったよ。見た? メンバーとか…」とほっとした様子。渡辺が「この日のためにスケジュールを空けておきました」と明かすと、小嶋は「マネジャーさん、麻友ちゃんの使い方を間違ってる!」と笑わせた。渡辺がステージから去ると、小嶋は「さて、花がなくなったところで次の曲を…」と、出演メンバーをとことん落とし続けた。

 それでも、自ら選んだだけあって、それぞれに個性あるメンバーがそろった。ダンスメンバー村山彩希(ゆいり)や、樋渡結依、久保怜音(さとね)ら若手ホープも出演。島田晴香らトーク上手なお姉さんメンバーも多く、安定感は抜群だった。さんざん毒を吐きまくった小嶋も、最後は「私のわがままに付き合ってくれるメンバー、スタッフの皆さん、ファンの皆さん、ありがとうございます。残り少ないけど、まだAKB48として頑張ります」と素直に感謝していた。

 また、バセドウ病で休養していた篠崎彩奈が、この公演で約半年ぶりに劇場公演に復帰した。激しい運動に制約があるため、この日は一部出演にとどまったが、「復帰した公演が憧れの小嶋さんの公演でうれしい」と笑顔を見せていた。